土佐日記/紀貫之【あらすじ・簡単な要約・読書感想文・解説】

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今回は『土佐日記/紀貫之のあらすじ・現代語訳・簡単な要約・読書感想文・解説』として、

2分ほどで読めるように、”簡単・わかりやすく” まとめていきます!

Tosa Nikki-Kino tsurayuki-Synopsis

土佐日記/紀貫之【あらすじ・現代語訳・簡単な要約・読書感想文・解説】

土佐日記/紀貫之【あらすじ・現代語訳・簡単な要約・読書感想文・解説】

 

さっそく「土佐日記/紀貫之の【あらすじ・現代語訳・簡単な要約・読書感想文・解説】」スタートです!

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土佐日記/紀貫之【あらすじ・現代語訳・簡単な要約】

 男もすなる日記といふものを、女もしてみむ、とて、するなり。

(男の人も書くという日記というものを、女の私も書いてみようと思う)

・ 土佐の国(現在の高知県付近)から京に帰るまでの道のりを書いてみようと思う

・ その年の12月21日、多くの人たちが別れを惜しんで送別会を開いてくれた

・ 12月25日、一晩中 宴が催され、私の仕える主人もたいへん感動しているようである

・ 12月27日、私たちは土佐の大津から船出した

・ 12月28~29日、大湊に到着

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・ 海は穏やかだというのに、船頭は天候が悪いといって船を出さない

・ まったく天気の予報もできないほどバカなのだ

・ 大湊には10日以上滞在した

・ 皆は歌を詠み合い、感傷に浸っている;実は主人も大切な娘を亡くしていた

・ 1月9日、ようやく大湊を出発する

・ 私たち女どもは、船旅の不安から声をあげて泣いた

・ 1月12~20日、天候が悪く不安で夜も眠れなくなっていった

・ 最近では海賊が横行しているらしく、私たちは海の神に無事を祈った

・ 2月5日、住吉では波が荒れており、子供が1つの歌を詠んだ

 祈り来る 風間(かざま)と思(も)ふを あやなくも かもめさえだに 波と見ゆらむ

(お願いして風がやんだと思ったのに、遊んでいるカモメがチラチラして、波のように見えるよ)

・ 2月6日、難波に入り、皆は京都が近づいてきたことを大変喜ぶ

・ 2月16日、55日に及ぶ旅を終え、私たちは京へと入った

・ しかし、久しぶりに帰った我が家は、すっかり荒れ果てていた

・ 留守を任せていた人の心もすさんでしまったようだ

・ そして、庭に新しく生えてきた松をみつけ、主人と妻は歌を詠んだ

 生まれしも 帰らぬものを わが宿に 小松のあるを 見るが悲しさ

(この家で生まれた我が子は死んで帰ってこないというのに、前にはなかった小松が新しく生まれてくるのは悲しいことよ)

 見し人の 松の千年(ちとせ)に 見ましかば 遠く悲しき 別れせましや

(亡くなったあの子を、松のように100年も見ることができたのなら、遠い土地で悲しい別れをすることはなかっただろうに)

 

以上、「土佐日記/紀貫之の【あらすじ・現代語訳・簡単な要約】」でした!

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土佐日記/紀貫之【読書感想文・解説】

 

ここからは、ごく簡単に「土佐日記/紀貫之【読書感想文・解説】」についてまとめておきます。

 

「土佐日記/紀貫之」はご存じのように

仮名文字で書かれた日本最初の日記

として有名ですね。

 

もう一つ特徴的なのは

作者の「紀貫之」は男だった

とうことです。

 

物語の冒頭に

男の人も書くという日記というものを、女の私も書いてみようと思う

などと書いていますが、その正体は男性です。

 

ただしネカマのように、相手をだましてやろうというつもりで書かれたわけではなく

1、漢文・漢詩で書くと、公的な意味合いが強くなること

2、我が子を亡くした感情を表現するには、仮名文字の方が気持ちが伝わりやすいこと

3、和歌の参考書的書きものにしたかったこと

4、ちょっと奇をてらったことをしてみたかったこと

などの理由があると考えられています。

 

実際に、物語の主人公である「私」は、一応 ”女” と書かれてはいますが、

やたら漢詩に詳しかったり、男目線のエッチな妄想をしていたりと、てんで当時の女性らしさはありません

 

このような理由・背景に加え、子供が詠む(完成度の高い)歌が多く、内容も簡単であったことから、

子供向けを強く意識した日記という説が妥当かもしれません。

 

「土佐日記」は読みやすい文体と、奇抜な発想(作者が男性なのに女性目線で書く)、さらに情緒あふれる和歌によって当時から人気がありましたが、

現代からすると、平安時代前期の交通や風俗を知る歴史資料としての価値が非常に高い作品です

 

海賊のくだりが本当だったかはともかく、土佐から京入りするまでの行程で海路を中心にしていたことは少し意外だったかもしれませんね。

 

子供や女性が多かったからという理由が妥当ですが、時間とお金に余裕のある官吏ならではの旅路だったのかもしれません。

 

「土佐日記」は現代語訳ならかなり読みやすいので、お時間のある方は全文を一読してみてはいかがでしょうか?

 

以上、『土佐日記/紀貫之の【あらすじ・現代語訳・簡単な要約・読書感想文・解説】』でした!

最後までお読みいただき、ありがとうございました<(_ _)>

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