今回は『源氏物語/紫式部・光源氏』として
1、「源氏物語」ってどんな物語?(解説付き)
2、【あらすじ】を箇条書きで5分まとめ!
の2つを中心に、 ”世界一わかりやすく” まとめていきます。
(※ 画像は主に『源君物語』『あさきゆめみし』より主に引用;源君物語全巻【中古&新品】価格を12社で徹底比較!;あさきゆめみし全巻【中古&新品】価格の7社比較!)
登場人物
章ごとのあらすじ
は別記事で詳しくまとめている(途中でリンクあり)ので、今回は
【全体のあらすじ】
となります。
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源氏物語/紫式部・光源氏【あらすじ】を世界一わかりやすく!
「源氏物語/紫式部・光源氏」ってどんな物語?(解説付き)
まずは「源氏物語/紫式部・光源氏ってどんな物語?(解説)」から。
【あらすじ】は下の方にまとめてあります
源氏物語は
「光源氏(ひかるげんじ)」が主人公の ”恋愛小説”
です。
ただし、恋物語だけでなく
和歌(今でいうメールのような存在)
政治・経済
宗教観
などの要素も多く取り入れられているので、コイバナ以外でも楽しめるはずです。
光源氏は
イケメン
身分が高い ← 帝(みかど:天皇)の子供
才能豊か
という典型的なモテモテ男子です。
しかし、光源氏が ”最初に惹かれた女性” は
母親である「桐壺の更衣(きりつぼのこうい)」
でした。
「更衣」って?
天皇に仕える女官のこと。天皇の ”衣” を替える( ”更える” )のが主な仕事。
身分は低くないが、本来は天皇と結ばれる立場にない。
光源氏の母である
「桐壺の更衣」は光源氏が3歳のときに亡くなって
います。
ただ、光源氏は母親のことが忘れられず
父親の后(きさき:妻)であり、母親によく似た「藤壺(ふじつぼ)」に恋
をしてしまいます。
つまり
義理の母親を好きになってしまった
わけですね。
その上
光源氏と「藤壺」は男女の関係を持って
しまい
2人の間に子供が生まれて
しまいます。
もちろん、当時(平安時代)でもそんなことが許されるわけはなく、
2人は誰にも言えない秘密を共有する
ことになったわけです。
光源氏は、「藤壺」に惹かれはするものの ”叶わぬ恋” であることは承知しているので
母「桐壺の更衣」と初恋の女性「藤壺」の面影(おもかげ)を求めて、いろいろな女性と恋をしていく
というのが大まかなストーリーになります。
よく
光源氏はマザコン
というイメージがつきまといますが、確かに
幼少期は母親のことばかり考えていた節がある
のですが
ざまざまな女性を知っていくうえで、個々の女性に魅力を感じ、心から愛していた
と考えられるので
少なくともただのマザコンではなかった
はずです。
実際に、源氏物語に登場する
女性はすべて何かしらの欠点(コンプレックス)を持って
います。
以上、「源氏物語/紫式部・光源氏ってどんな物語?(解説)」について、ざっくりとまとめました。
詳しいことはあとで解説するので、さっそく
「源氏物語」がどんなお話だったか
を理解するためにも、【あらすじ】に移りましょう。
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「源氏物語/紫式部・光源氏」の【あらすじ】を5分で!
ここからは「源氏物語/紫式部・光源氏の【あらすじ】」です。
今回は、光源氏の年齢ごとに
どんな出来事があったか
どの女性と結ばれたか
を【箇条書き】で大まかにまとめていきます。
詳しいストーリーは別個にまとめておくので、気になるお話はリンクをたどってお楽しみください。
「源氏物語【あらすじ】」まとめ
年齢 | あらすじ |
0歳 | 「源氏」誕生。父・「桐壺帝」、母・「桐壺の更衣」。「桐壺の更衣」は他の女御(にょうご)から憎まれ、イジメられていた(身分の高さは、妻である中宮 > 女御 > 更衣 の順)
源氏物語の冒頭 ↓ 『いづれの御時(おんとき)には、女御(にょうご)更衣(こうい)あまたさぶらひたまひける中に、いとやむごとなき際(きわ)にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。』 ⇒ どなたの御代(みよ:天皇の時代)のことだったか、女御や更衣が多く宮中にお仕えていた中に、それほど高い身分ではないが、特別に帝(=桐壺帝)の寵愛(ちょうあい)を受けている方がおられました(=桐壺の更衣のこと)。 |
3歳 | 「桐壺の更衣」が心労により亡くなる。「桐壺帝」は悲しみに暮れる。
「桐壺の更衣」⇒「桐壺帝」への恋歌 ↓ (亡くなる直前に詠まれた) 『かぎりとて 別るる道の 悲しきに いかまほしきは 命なりけり』 ⇒ 今日限りであなたとお別れしなければなりません。もっともっと、生きていたかった。 |
12歳 | 「源氏」元服(げんぷく:成人になる)。「藤壺(ふじつぼ)」が父「桐壺帝」と結婚(正式には入内;源氏の義理の母となる)。「源氏」は「葵の上(あおいのうえ)」と初めての結婚をする。
ちなみに、「源氏」が「藤壺」と男女の関係を最初に持ったのはこの頃の可能性があるが明文されておらず(削除されている)、2人が子供を授かるのは2回目に結ばれた「源氏」18歳のとき。 「源氏」⇒「藤壺」への恋歌 ↓ 『見てもまた 逢ふ夜まれなる 夢のうちに やがて紛るる 我が身ともがな』 ⇒ もう一度逢う(結ばれる)ことがないのなら、いっそこのまま夢と一緒に消えてしまいたい |
17歳 | 「源氏」、人妻である「空蝉(うつせみ)」と関係をもつが、「空蝉」は「源氏」と逢うことを拒み続け、「源氏」はほかの女性に手を出しまくる。
夏(旧暦)には「六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)」のもとへこっそり通うようになり、秋には「夕顔(ゆうがお)」のもとに通う。
しかし、「源氏」の浮気性(正確には不誠実さ)がもとで「六条御息所」は嫉妬に狂い、「夕顔」は彼女の生霊(いきりょう)によって殺される。 「源氏」⇒「夕顔」への恋歌 ↓ (夕顔が遠くから源氏をみて「あなたが夕顔のように美しいと評判の光源氏なのですね」と詠んだ歌に対する返歌) 『寄りてこそ それかとも見め たそがれに ほのぼの見つる 花の夕顔』 ⇒ もっと近づかなければ私が誰かは分かりませんよ。たそがれ時にぼんやりと夕顔の花を見ただけでしょう(:実際に逢って確かめてみましょう) |
18歳 | 「源氏」、義母である「藤壺」によく似た女性「紫の上(むらさきのうえ)」に出逢い心を奪われる(紫の上は当時10歳)。
そして4月、「源氏」は計画的に「藤壺」の寝室に押し入り、2人は2度目の関係をもつ。このとき、「藤壺」は「源氏」との子供(のちの「冷泉帝:すざくてい」を授かってしまう。冬、「紫の上」の祖母が亡くなったことを契機に、「源氏」は「紫の上」を引き取る。 |
~19歳 | 「源氏」、「末摘花(すえつむはな)」の琴の音を聞き彼女に興味を持つ。
苦労してなんとか「末摘花」と関係をもつが、のちにあまりに「末摘花」の容姿が醜かったことが分かり「源氏」は後悔する。夏には恋愛マスターである「源の典侍(げんのないしのすけ)」と関係をもつ。
春には「藤壺」が「源氏」との子を出産し、「桐壺帝(:源氏の父)」は子供の容姿が「源氏」にそっくりなのを喜んだ(「桐壺帝」が「藤壺」と「源氏」の関係を知っていたのかは不明) 「源氏」が「末摘花」を思って詠んだ歌 ↓ 『なつかしき 色ともなしに 何にこの すえつむ花を 袖にふりけむ』 ⇒ とくに心惹かれる色でもないのに、どうしてこんな末摘花に触れてしまったんだ(:どうして男女の関係をもってしまったんだ) |
22歳 | 夏、葵祭にて正妻「葵の上」と愛人「六条御息所」の車争い(牛車を止める場所の争い)にて「六条御息所」の牛車が押しやられる。秋、「源氏」の子を身ごもっていた「葵の上」に「六条御息所」の生霊がとりつき、「葵の上」は息子「夕霧(ゆうぎり)」を出産後亡くなる。冬、「源氏」と「紫の上」が男女の関係になる。
|
23~25歳 | 「六条御息所」、「源氏」と離れるために伊勢に移る(野宮(ののみや:身を隠す施設)の別れ)。「源氏」の父「桐壺帝」が亡くなり、義母「藤壺」が出家する。「桐壺帝」に変わり兄「朱雀帝」がすでに即位していたが、兄の妻「朧月夜(おぼろづきよ)」と「源氏」の密会がバレ、源氏は恨みを買う。
「源氏」25歳の夏、のちに絶大な信頼を寄せることになる女性「花散里(はなちるさと)」と出逢う。
「源氏」⇒「六条御息所」への恋歌 ↓ 『暁の 別れはいつも 露けきを この世に知らぬ 秋の空かな』 ⇒ あなたとの暁(あかつき:明け方)の別れは いつも悲しみの涙で濡れていましたが、今日の朝は これまで経験したことがない 切ない秋の空をしています |
26~27歳 | 「源氏」、「朧月夜」との密会以降、都に居づらくなり「紫の上」を京に残し須磨(すま:今の神戸)に移る(都落ち)。そこで「明石の君(あかしのきみ)」と出逢い関係をもち、「明石の君」は「源氏」の子(「明石の姫君(あかしのひめぎみ)」)を身ごもる。
「紫の上」⇒「源氏」への恋歌 ↓ 『惜しからぬ 命かへて 目の前の 別れをしばし とどめてしがな』 ⇒ 私の命など惜しくはありません。あなたとの別れを少しでも引き伸ばすことができるのなら… |
28~29歳 | 兄「朱雀帝」が「源氏」を京へ呼び戻す。翌年春、「朱雀帝」が譲位し、「源氏」と「藤壺」の子「冷泉帝」が即位する(周囲には父「桐壺帝」と「藤壺」の子だと思われている)。「明石の君」が出産し、「紫の上」は自分に子供ができないことから嫉妬心を強める。「六条御息所」が亡くなる。「源氏」、「末摘花」と偶然再会し、彼女を自分のそば(二条東院)に移住させる。また、「空蝉」とも再会するが彼女は出家する。 |
31~32歳 | 「源氏」、「花散里」と「明石の君」を自分のもとに移住させ、「明石の姫君」は「紫の上」が育てることになる(養女)。
天変地異が続き、「藤壺」が亡くなる。「冷泉帝」が自分の本当の父親が「源氏」であったことを知る。 「明石の君」⇒「源氏」への恋歌 ↓ (「明石の君」は2年間「源氏」にほったらかしにされていた) 『変わらじと 契りしことを 頼みにて 松のひびきを 音(ね)に添へしかな』 ⇒ あなたが約束してくれた、愛する気持ちは変わらないという言葉を信じて、松が風でそよぐ音に 私の鳴き声をまぎらせてずっと待っておりました 「源氏」が「藤壺」の死を嘆いて詠んだ歌 ↓ 『入日さす 峰にたなびく 薄雲は もの思ふ袖に 色やまがえる』 ⇒ 夕暮れの峰にかかる薄雲が、悲しみに暮れる私の喪服と同じ色だ |
33~35歳 | 「源氏」と「葵の上」は息子「夕霧」が元服する。「六条御息所」の生霊によって殺された「夕顔」の子「玉鬘(たまかずら)」を「源氏」が養女とし、「花散里」が育てることになる。
|
36歳 | 「源氏」は「玉鬘」の婿を探し始めるが、徐々に彼女に惹かれていき、ついに思いを伝える。「源氏」と「玉鬘」は添い寝まではするが、男女の仲にはならず。「紫の上」は2人の関係を不快に思う。 |
37歳 | 「玉鬘」、「源氏」の息子である「冷泉帝」に惹かれ始め、入内(じゅだい:結婚前に側に住むこと)することが決まる。しかし、翌月「髭黒(ひげくろ)」が強引に「玉鬘」と関係を持ち、結局2人は結婚することになる。
|
39~41歳 | 「朱雀院(源氏の兄)」が、娘の「女三の宮(おんなさんのみや)」と「源氏」が結婚することを認める。
「女三の宮」が正妻になったことで「紫の上」は「源氏」の裏切りを感じ深く悲しむ。「夕霧(源氏の息子)」の親友である「柏木(かしわぎ)」が「女三の宮」をみかけ強い好意をもつ。 「紫の上」⇒「源氏」への恋歌 ↓ 『目に近く うつれば変はる 世の中を 行く末遠く 頼みけるかな』 ⇒ 目の前で移り変わっていく こんな世の中でも、私とあなたの愛はずっと変わらないと信じていました(そんな私が愚かだったのですね…) |
41~47歳 | 「柏木」が強引に「女三の宮」と男女の仲になり、その後「女三の宮」は拒絶するが2人の関係は続く。「六条御息所」の死霊が現れ「紫の上」に取り憑き、危篤状態となる。「源氏」46歳のとき、妻の不倫を知り「柏木」への嫌がらせ(イジメ)をするようになる。「柏木」は「源氏」の影響で病気になる。
「六条御息所(怨霊)」⇒「源氏」への恋歌 ↓ 『わが身こそ あらぬさまなれ それながら そらおぼれする 君は君なり』 ⇒ 私はこんなに あさましい姿になってしまったのに、あなたはとぼけて見せて 昔と変わらぬままですね |
48歳 | 「女三の宮」が「柏木」との子(のちの「薫(かおる)」)を身ごもっており、出産する。その後、「女三の宮」は出産によるダメージや罪悪感による衰弱から出家する。「柏木」は「女三の宮」の出家を知って絶望し亡くなる。
「女三の宮」⇒「柏木」への恋歌 ↓ 『立ち添ひて 消えやしなまし 憂きことを 思ひ乱るる 煙くらべに』 ⇒ 私も煙となって あなたと一緒に消えてしまいたい思いです。そうすれば、どちらが本当につらく思い悩んでいるかもわかるでしょう… |
51~55歳 | 「紫の上」、43歳で亡くなる。「源氏」は悲しみに暮れ、出家を決意する。その後にこれまで愛した女性を訪ねてまわるが心は晴れない。「源氏」、55歳にて亡くなる。
「源氏」最後の一句 ↓ 『もの思ふと 過ぐる月日も 知らぬまに 年もわが世も 今日(けふ)や尽きぬる』 ⇒ 物思いにふけっているうちに 月日の流れも忘れたまま、私の一生も、私の名声も今日で終わってしまうのでしょうね |
「源氏」死亡後の世界 | |
「薫」、自分の父親が「源氏」ではなく「柏木」だったと知り思い悩む。 「薫」24歳のとき、「大君(おおいきみ)」に求愛するがフラれ、代わりに妹である「中の君(なかのきみ)」 を託される。 しかし、「中の君」は「薫」のライバルである「匂宮(におうのみや)」と結ばれ、「大君」は亡くなる。 「薫」は「大君」の死を深く悲しむが、「女二の宮(おんなにのみや)」と結婚する。その後「薫」は「大君」によく似た「浮舟(うきふね)」に恋をし男女の仲になる。 しかし、「匂宮」も「浮舟」に惹かれ強引に関係をもつ。 「薫」は「浮舟」を責め、「浮舟」は自責の念から入水自殺を図る。「浮舟」が失踪したため、遺体のないまま葬儀が行われる。 「薫」と「匂宮」は悲しみに暮れるが、のちに「浮舟」が実は助かっており、出家していたことが判明する。 「薫」は「浮舟」を訪ねるが彼女から完全に拒絶され、「薫」はあれこれ思い悩む。 /ここで「源氏物語」は突然終わる |
以上、「源氏物語/紫式部・光源氏の【あらすじ】」について簡単にまとめました。
これにて『源氏物語/紫式部・光源氏ー【あらすじ・解説】を ”世界一わかりやすく”!』は終了です。
最後までお読みいただきありがとうございました<(_ _)>
だいぶ省略してしまったので、物語としての味はないかもしれませんね。
「源氏物語」の詳細はほかの記事で追記していくので、興味のある方はリンクをたどってみてください!
それでは、また次回ノシ
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