こころ/夏目漱石【あらすじ・簡単な要約・読書感想文・解説】

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今回は『こころ/夏目漱石のあらすじと要約』です。

「こころ」は夏目漱石の代表作だけあって、多くの方が一度は聞いたことがあると思います。

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夏目漱石には他にも「吾輩は猫である」や「坊っちゃん」などの有名作がありますが、

とりわけ今回紹介する「こころ」は「人間の愛と身勝手さ(エゴイズム)」をテーマとした作品です。

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今回は『こころ/夏目漱石ーあらすじ・簡単な要約・読書感想文・解説』として、

中学生にも理解しやすいように ”わかりやすさ” を第一に簡単に説明していきたいと思います。

※ お時間のない方向けに ”最初に「あらすじ・要約のまとめ」を載せている” ので、そちらだけでもお読みください<(_ _)>

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こころ/夏目漱石【あらすじ・簡単な要約・読書感想文・解説】

こころ/夏目漱石/あらすじ・簡単な要約・読書感想文・解説まとめ

・ 私は高校時代に先生と知り合い、次第に惹かれていく

・ 先生は毎月誰かの墓参りをしている

・ 先生の奥さんによると「先生の性格が変わったのは大学時代の親友Kが死んでから」

・ 私が大学卒業後、先生から遺書が届く

・ 遺書には、親友を裏切って今の奥さんと結ばれた経緯が記されていた

・ 先生はKへの罪悪感と自分のエゴイズムを嫌悪し、ついに自殺した

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『こころ/夏目漱石』の簡単・分かりやすい要約

 

『こころ/夏目漱石』の主な登場人物は4人です。

主人公である「私」、暗い雰囲気の「先生」、先生の「奥さん」、先生の大学時代の親友「K」

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ここからは『こころ/夏目漱石の簡単・分かりやすい要約』として概要だけ説明していきます。

 

 

「私」は先生の独特の雰囲気に魅力を感じ、次第に親しくなっていきますが、

先生は「人間不信」で私になかなか心を開いてくれません

 

次第に私と先生は親しくなっていきますが、数年後に突然、先生から私にあてた遺書が届きます。

 

そこには「この手紙が届くころ、私はもうこの世にいない」という言葉とともに、先生の過去が記されていました

 

先生は学生時代、今の奥さんを密かに好きだったのですが、親友の「K」も同じ女性を好きになってしまいます。

 

先生は「K」に女性を取られないために「K」を裏切り、女性と結婚してしまいます

 

そのことを知った「K」はすぐに自殺しますが、「K」の遺書には先生への恨みごとが一切書かれていませんでした。

 

先生は好きな女性と一緒になったものの、親友を自殺に追い込んだことに罪悪感を感じ、

最後には自殺する意思を固め、「私」に自分の過去を綴った手紙を書いたのでした。

 

 

以上が簡単な『こころ/夏目漱石』の要約です。

もう少し章をわけて説明した方がわかりやすいと思うので、以下に『こころ/夏目漱石』のあらすじも載せておきます。

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『こころ/夏目漱石』のあらすじ・解説・読書感想文

 

ここからは「こころ/夏目漱石のあらすじ・解説・読書感想文」です

 

『こころ/夏目漱石 あらすじ1』ー 私(主人公)と先生の出会い

 

「私(主人公)」は高校時代に鎌倉の海岸で「先生」と出会います。

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先生は暗い影のある風変わりな人で、私は先生に惹かれていき、しばしば先生の自宅を訪れるようになります。

先生は現代の「ニート」のような人で、特に仕事はしておらず、人付き合いもほとんどないようでした

その一方で、美しい奥さんはいて、現在はかつての財産を使って暮らしていたようです。

 

先生は毎月誰かの墓参りに行っているようですが、私が尋ねても先生は何も教えてくれません。

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私は先生の謎めいた雰囲気により惹かれていき、高校時代に出会ってから大学の卒業まで先生の家に頻繁に通います。

 

そのうちに、私は奥さんと親しくなり、先生についていろいろと教えてもらうようになります。

奥さんによると「先生は大学時代の親友の変死から性格が変わった」そうです

 

かつて先生は私に「恋は罪だ」、「人間はいざという時に誰でも悪人になる」と強い口調で話したことがあったことから、

私は「先生の大学時代に何かあり、それがきっかけで先生は変貌した」と考えるようになります。

 

私は先生の過去にどんなことがおきたのか聞き出そうとしますが、先生は一向に教えてくれず、

「時期が来たら残さず話す」と言うだけでした。

 

 

『こころ/夏目漱石 あらすじ2』ー 先生から届く遺書

 

私は大学を無事に卒業しますが、就職先は決まらないままでした。

そこで先生に就職先について相談するため、先生に手紙を出します。

 

しばらく返事が来ず時間だけが過ぎますが、父が危篤状態になったとき先生から長文の手紙が届きます。

その手紙の最後には「この手紙が届くころ、私はこの世にいない」と綴られていました

 

手紙は、先生から私への遺書だったのです。

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『こころ/夏目漱石 あらすじ3』ー 先生の自殺と過去

 

先生から届いた遺書には彼の過去が記されていました。

その遺書には、先生がもつ「人への不信感」と「過去の過ちと後悔」が長々と綴られていました

 

先生は20歳で両親を失い、親から遺産を受け取りますが、信頼していた祖父に騙されその遺産を奪われます。

これが「人への不信感」の大きな原因へとつながり、先生は親類と縁を切ることになります。

 

その後故郷の新潟を離れ、上京した下宿先で「現在の奥さん」にあたる女性(お嬢さん)と出会います。

先生は「人への不信感」が払拭されないままでしたが、「お嬢さん」と交流をしていくうちに恋心が芽生え始めます

 

そんな時、親友の「K」が親に勘当され困っていたため、先生は自分の下宿先に「K」を同居させます。

すると「K」も次第に「お嬢さん」に惹かれていき、そのことを先生に打ち明けます。

 

しかし、先生も「お嬢さん」のことが好きだったため、

「K」を裏切って「K」に内緒で「お嬢さん」との結婚話を取り付けてしまいます

 

その後「K」は先生の裏切りを知り、それを苦に自殺します。

「K」は遺書を残しますが、そこには先生への恨みや妬みなどは一切書かれていませんでした

 

「K」の死後、先生は「お嬢さん」と結婚しますが、ずっと「K」への「罪の意識」にさいなまれ続けます。

これが冒頭の先生が私に言った「恋は罪だ」「人間はいざという時に誰でも悪人になる」という言葉に繋がっています。

 

そして先生は「罪の意識」と「自分の身勝手さ(エゴイズム)」に耐えられなくなり、ついに自殺します

その先生の遺書を私が読み終えたところで『こころ』は終了します。

 

 

以上、「こころ/夏目漱石のあらすじ・解説・読書感想文」についてまとめました。

 

最初に触れたように、「こころ」は

人間の身勝手さ=エゴイズム

をテーマにした作品です。

 

「私」にとって「K」はエゴイズムとは無縁の存在で、「K」のことを学問的にも精神的にも尊敬していました。

 

それに対して、「私」には人間らしい ”身勝手さ(自己中心さ)” があり、好きな女性を取られたくないという一心で、親友を裏切ります。

 

まぁ、”裏切る” といっても母親に「お嬢さんをください」と先に申し出ただけではあるのですが…。

 

ともかく、大事な点は

「K」も「私」も結局は自殺する

ということです。

 

エゴイズムとは無縁の精神的に清らかな「K」、

エゴイズムにとらわれた「私」、

そのどちらもが、行きつく先は「自殺」だったのです。

 

「K」の視点からすれば、親友に裏切られ、やりようのない絶望感から自殺を選び、

「私」の視点では、罪悪感と自己嫌悪から自殺を選んでいます。

 

つまり、エゴイズムに支配されていようが、それと無縁であろうが、

利己的な行動がともなうのは「バッドエンド(死)」だと結論づけているわけですね。

 

こういった背景には、「夏目漱石」の当時の志向が強く反映されていると考えられます。

 

夏目漱石は教師を務め、イギリスに留学したほどの知識人ですが、

彼が生まれた翌年には江戸時代が完全に終わり、明治時代に入っています

 

つまり、大政奉還という歴史の転換と激動を本人は体感していました。

 

さらに、「こころ」が発表された2年後には、明治時代が終わり大正時代に入っています

 

「こころ」のなかに明治天皇が亡くなったことについて触れられていることからも、

やはり時代が移り変わるなかで、己の在り方(自我)に悩み、エゴイズムにとらわれた人間たちを漱石は ”死” という形で表現したかったのでしょう。

 

私のつたない「あらすじ」だけでは、先生の苦悩や葛藤がうまく表現できていないと思うので、

お時間のある方はぜひ「こころ」の原文をお読みください。

 

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