坊ちゃん/夏目漱石【あらすじ・簡単な要約・読書感想文・解説】

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今回は『坊っちゃん/夏目漱石のあらすじと要約』です。

Bochan-Natsume Souseki-Synopsis

 

夏目漱石といえば、「こころ」「吾輩は猫である」が有名ですが、

今回の「坊っちゃん」も含めて、これら3つを覚えておけば立派な常識人です!

 

「坊ちゃん」という作品は、主人公(坊っちゃん)が就職した中学校での生活を描いた小説で、

先生同士の ”悪口アリ・暴力アリ” のハチャメチャで痛快な作品です(笑)

 

坊ちゃん/夏目漱石【あらすじ・簡単な要約・読書感想文・解説】』として、

短く・わかりやすく” 書いていくので、ぜひ痛快コメディをお楽しみください!

 

※ 時間のない方向けに、最初に「まとめ」を載せています

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坊っちゃん/夏目漱石【あらすじ・簡単な要約・読書感想文・解説】

「坊っちゃん/夏目漱石ーあらすじ・簡単な要約・読書感想文・解説」まとめ

・ おれ(主人公)は、子供のころから曲がったことが大嫌いだった

・ 使用人の清(きよ)だけはおれを可愛がってくれ、おれも清を信頼していた

・ 就職するとき、清は涙一杯で見送ってくれた

・ 就職先は中学校で、そこには個性的で(嫌な)教師ばかりがいた

・ 「山嵐」と名付けた数学教師とは意気投合したが、教頭の「赤シャツ」と画学の「野だいご」は本当に嫌な奴だった

・ 「赤シャツ」の悪だくみのせいで、おれと「山嵐」は退職させられそうになった

・ 我慢の限界にきたおれたちは、「赤シャツ」の子分だった「野だいご」に卵をぶつけてやり、「赤シャツ」のこともぶん殴ってやった

・ おれたちはすぐに四国を去り、おれは東京へと戻った

・ 東京では「清」が出迎えてくれ、また目いっぱいに涙をためて喜んでくれた

・ 清はもう死んでしまったが、おれと同じ寺に埋めて欲しい、おれを待ってるといってくれた

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『坊っちゃん/夏目漱石』の簡単・分かりやすい要約

 

『坊っちゃん/夏目漱石』の主な登場人物は7人です。

 

主人公は「あだ名」で読んでいるので、あらすじでも「あだ名」で書いていきます。

1、おれ:主人公=坊っちゃん

2、清(きよ):主人公の家の使用人;清が主人公のことを ”坊っちゃん” と呼んでいる

3、:校長で役立たず

4、赤シャツ:教頭でずるがしこく嫌な奴

5、うらなり:英語教師でけっこういい奴

(うらなりの意味:先の方に実がなって、小さい植物のこと;清がふくれた青白い顔の人を指して、うらなりばかり食べていたと言っていたことから命名)

6、山嵐:数学教師で一番の仲間

7、野だいご(のだいご):画学教師で上司のご機嫌取りばかりしている嫌な奴

(だいごの意味:宴会などで客のご機嫌取りをする職業)

 

 

ここからは『坊っちゃん/夏目漱石の簡単・分かりやすい要約』として、概要だけ説明していきます。

 

 

おれ(主人公)は、子供のころから曲がったことが大嫌いな生粋の江戸っ子でした。

 

昔からいたずらばかりしていたせいもあって、両親からは全然かまってもらえなかったが、

使用人の清だけはおれを可愛がってくれ、おれも清を信用していました。

 

就職するために四国に向かう日、清はわざわざ見送りに来てくれ、

目いっぱいに涙をためて応援してたので、おれも泣きそうになってしまいました。

 

就職先は中学校の先生でしたが、そこは個性的なメンバーばかりがいました。

「山嵐」と名付けた数学教師とは意気投合できたけれど、

教頭の「赤シャツ」と画学の「野だいご」は本当に嫌な奴でした

 

「赤シャツ」はおれと「山嵐」を退職させようと、おれたちを生徒同士のトラブルに巻き込んだり、

邪魔者の英語教師の「うらなり」を左遷させたりしました。

 

我慢できなくなったおれと「山嵐」は、「赤シャツ」と「野だいご」に報復しようと、

奴らがいる宿に乗り込みました。

 

おれは大嫌いだった「野だいご」に卵をぶつけてやり、「山嵐」は「赤シャツ」のことをぶん殴ってやりました。

 

おれたちはその日のうちに四国を去り、おれは東京へと戻りました。

 

東京では懐かしの「清」が出迎えてくれ、見送ってくれた時のようにめいっぱいに涙をためて喜んでくれました。

 

気の毒なことに清はもうなくなってしまいましたが、おれの墓に埋めて欲しい、おれを待ってるといってくれました

 

 

以上が簡単な『坊っちゃん/夏目漱石』の要約です。

もう少し章をわけて説明した方がわかりやすいと思うので、以下に『こころ/夏目漱石』のあらすじも載せておきます。

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『坊っちゃん/夏目漱石』のあらすじ・解説

 

ここからは「坊っちゃん/夏目漱石」のあらすじと解説です。

 

坊っちゃんは生粋の江戸っ子! 曲がったことは大嫌い!

 

「おれ(主人公=坊っちゃん)」は生粋の江戸っ子で、子供のころから曲がったことは大嫌いでした。

 

小学生の時には、友達が「どうせできない」などというものだから、

学校の2階から飛び降りてやったりしていました。

 

そのうえ、おれは無鉄砲な性格だったので、

いたずらばかりやっていて、とうとう両親もおれに構わなくなるほどでした。

 

しかし、長年仕えている下女(使用人)の「清(きよ)」という婆さんだけはおれを可愛がってくれ、

おれのまっすぐな性格にほれ込んでいるようでした。

 

そのうち両親が死んでしまったので、おれには清を雇う余裕はなくなり、

清は甥の家で生活することになりました。

 

おれが就職するとき、清はわざわざ見送りに来てくれ、

目いっぱいに涙をためて応援してくれるものだから、おれも泣きそうになってしまいました。

 

 

坊っちゃん就職! 中学校は個性的なメンバーぞろい!

 

おれは四国の中学校に先生として就職しました。

 

中学校にはいろいろな先生がいたので、全員にあだ名をつけていきました。

 

校長は役立たずで「」みたいな人、

教頭はずるがしこい奴で、いつも赤いシャツを着ているから「赤シャツ」、

英語教師はけっこういい奴だが、見た目から「うらなり(実が小さい)」のナス、

数学教師はごつくて、イガグリ坊主なので「山嵐」、

画学の教師は陰口をたたいたり、上司にへつらってばかりいるので「野だいご(宴会などで客のご機嫌取りをする職業)」

という具体に、あだ名がついていきました。

 

ほかの先生たちは見た目だけじゃなく、性格も問題だらけで、

おれが生徒と問題を起こしても、かばってくれるのは「山嵐」だけだったり、

「赤シャツ」は「うらなり」の元婚約者と付き合っていたりしました。

 

 

坊っちゃんは真っ向から立ち向かう!

 

そのうち、「赤シャツ」は「うらなり」の存在がうっとおしくなったようで、

裏から小細工をして「うらなり」を田舎町に左遷させてしまいました。

 

さらに、おれと「山嵐」のことも気に入らなかったようで、

生徒同士のトラブルに俺たちを巻き込ませて、退職させるように仕組んだりもしていました。

 

もう我慢できなくなったおれと「山嵐」は、

「赤シャツ」とその子分の「野だいご」がいる宿に乗り込んで、厳しく非難してやりました。

 

さらにおれは、陰口ばかりたたいていて内心一番嫌いだった「野だいご」に卵をぶつけてやり、

「山嵐」は「赤シャツ」のことをぶん殴ってやりました。

 

その日のうちに、おれと「山嵐」は田舎と別れを告げ、

おれは清が待つ東京へと舞い戻りました。

 

東京に着くと、清は涙をわんわん流して喜んでくれ、

おれもうれしくなりました。

 

気の毒に、清は今年の2月に死んでしまいましたが、

清は「坊っちゃんの寺に埋めて欲しい…坊っちゃんを待っている」といっていました。

 

 

以上が「坊っちゃん/夏目漱石」のあらすじです。

 

原作は本当に ”痛快コメディ” といった印象で、100年以上前の作品とは思えないくらい読みやすく、

また、現代と同じような人間関係のイザコザがたくさんあります。

 

とくに最初は対立していた「山嵐」という人間が実にいい奴で、

正義感の強く、間違ったことをしたら素直に謝る精神をもっています。

 

一方で、「赤シャツ」は陰湿な嫌がらせばかりする嫌な奴で、

その腰巾着として「野だいご」がいます。

 

彼らの悪質さを際立たせるための存在が、気の毒な「うらなり」です。

 

彼もけっこういい奴なのですが、婚約者を「赤シャツ」に奪われたあげく、

さらに片田舎の町に飛ばされてしまいます。

 

つまり、この「坊っちゃん」という作品は ”善悪” をはっきりと区分し、

主人公の一途さと、世の不条理に対する抵抗を強く示していると考えられます。

 

また、最後に悪役だった「赤シャツ」と「野だいご」が一方的に主人公たちにやられたことから、

”悪は裁かれる” という勧善懲悪がテーマといえるでしょう。

 

まぁ…それ以上に、痛快コメディ小説という印象が強いので、

同時期に書いていた「吾輩は猫である」と同様に、深いテーマについて考える必要はないのかもしれませんね。

 

今回の「坊っちゃん」という作品は、中学生レベルでも十分に読める内容の表現で描かれているので、

ゲームやライトノベルは一休みして、一風変わった爽快感を味わってみてはいかがでしょう?

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