今回は『銀河鉄道の夜/宮沢賢治』のあらすじと要約です。
宮沢賢治は「銀河鉄道の夜」のほかに「雨ニモマケズ」が有名ですが、
実はこれらの2作は宮沢賢治が亡くなるまで世に出ることはありませんでした。
生前に出版していたのは「春と修羅」と「注文の多い料理店」の2作のみで、
しかもともに自費出版という有名作家とは程遠い存在だったのです。
今回は『銀河鉄道の夜/宮沢賢治のあらすじ・簡単な要約・解説』として、彼が現在評価される一因となった名作をご紹介します。
本当の幸せとは何なのか、死んだら人はどこへ行くのかなどを読後にぜひ考えてみてください。
※ お時間のない方向けに ”最初に「あらすじ・要約のまとめ」を載せている” ので、そちらだけでもお読みください<(_ _)>
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銀河鉄道の夜/宮沢賢治【あらすじ・簡単な要約・読書感想文・解説】
「銀河鉄道の夜/宮沢賢治ーあらすじ・簡単な要約・読書感想文用・解説」まとめ
・ ジョバンニは父親の不在のために学校でいじめられている
・ お祭りの夜、ジョバンニは同級生にからわれ丘の上に逃げ込む
・ するとどこからか「銀河ステーション」と聞こえてきて、気が付くと汽車の中にいる
・ 汽車の中には唯一の友達であったカムパネルラがいた
・ ジョバンニとカムパネルラは銀河鉄道に乗り、不思議な星々へ行き、不思議な人々と出会う
・ いつしかジョバンニは「本当の幸せ」を見つけたいと願う
・ カムパネルラは「本当の幸せは一番いいことをすることだ」と言い残し姿を消す
・ 気が付くとジョバンニは元いた丘に戻ってきていた
・ ジョバンニが町へ降りていくと、カムパネルラが同級生を助けるためにおぼれ死んだこと、さらに父の帰国を知る
・ ジョバンニは胸がいっぱいになり、一目散に走りだしていた
【銀河鉄道の夜】好きの方に人気の作品
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『銀河鉄道の夜/宮沢賢治』の簡単・分かりやすい要約
『銀河鉄道の夜/宮沢賢治』の主な登場人物は2人です。
1、主人公でいじめられっ子の「ジョバンニ」
2、彼の唯一の親友である「カムパネルラ」
ここからは『銀河鉄道の夜/宮沢賢治の簡単・分かりやすい要約』として概要だけ説明していきます。
「ジョバンニ」は父親が不在であることが原因で学校でいじめられていて、
銀河のお祭りの時も同級生にからかわれます。
ジョバンニは逃げ出すように丘を上っていき、一人で星空を眺めていました。
するとどこからか「銀河ステーション」という声が聞こえてきて、気が付くとジョバンニは汽車の中にいました。
そして、汽車には唯一ジョバンニをいじめなかった親友の「カムパネルラ」がいました。
ジョバンニはカムパネルラと一緒に銀河鉄道の旅をします。
白鳥の停留場やサソリの火など不思議な星々をめぐり、不思議な人々で出会っていきます。
そしていつしかジョバンニは「本当の幸せとは何か」を考え始め、その”幸せ”を見つけたいと願います。
カムパネルラは「本当にいいことをすることが一番の幸せなんだ」とジョバンニに語ります。
しかし、ジョバンニが「一緒にこれからも旅をしていこう」とカムパネルラに告げると、
もうそこにカムパネルラの姿はありませんでした。
気が付くとジョバンニは元いた丘の上に戻ってきています。
お祭りのあった町に降りていくと、そこでジョバンニが同級生を助けるために川に飛び込みおぼれ死んだこと、
さらにジョバンニの父親がもうすぐ帰ってくることを知らされます。
ジョバンニはいろいろなことで胸がいっぱいになり、何も言わずに走り出していました。
以上が簡単な『銀河鉄道の夜/宮沢賢治』の要約です。
もう少し章をわけて説明した方がわかりやすいと思うので、以下に『銀河鉄道の夜/宮沢賢治のあらすじ』も載せておきます。
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『銀河鉄道の夜/宮沢賢治』のあらすじ・解説
「銀河鉄道の夜/宮沢賢治のあらすじ1」ー いじめられっ子のジョバンニ
少年の「ジョバンニ」は身も心も疲れていました。
母親は病気で、父親にいたっては遠方に漁に出たっきり連絡が取れないままでした。
ジョバンニは父親がいないことが原因で学校でいじめられていましたが、
それでも学校が終わると活版所で仕事をし貧しい家計を助けていました。
そんなある日、銀河のお祭りがありました。
お祭りの夜、同級生たちはに川に燈火(あかり)を流しに行きますが、ジョバンニが誘われることはありません。
ジョバンニは一人寂しく牛乳を買いにお祭りでにぎわっている町に行きますが、
そこでいじめっ子の同級生たちと遭遇してしまいます。
いつものようにジョバンニは父のことで同級生たちからからかわれ、丘の上へ逃げるように走っていきました。
ジョバンニは一人寂しく星空を眺めるのでした。
「銀河鉄道の夜/宮沢賢治のあらすじ2」ー 銀河鉄道への乗車
ジョバンニが丘の上で星空を眺めていると、どこからか「銀河ステーション」という声が聞こえてきました。
そして急に目の前が明るくなったかと思うと、次の瞬間ジョバンニは小さな汽車に乗っていました。
それは、銀河を走る汽車でした。
ジョバンニが汽車の中を見回すと、前の席にはみんなと燈火を流しに行ったはずの「カムパネルラ」がいました。
カムパネルラはジョバンニの小さいころからの友達で、彼だけはジョバンニをいじめませんでした。
カムパネルラはジョバンニをみるとなぜか最初は青ざめた顔をしていましたが、
次第に元気を取り戻していきました。
そして、ジョバンニとカムパネルラは銀河鉄道に乗って旅を始めることになります。
「銀河鉄道の夜/宮沢賢治のあらすじ3」ー 銀河鉄道の旅
ジョバンニとカムパネルラの2人は銀河鉄道でたくさんの不思議な星々を旅して、
たくさんの不思議な人々と出会っていきます。
ある時はりんどうが一面に咲いている場所を通り過ぎ、ある時は鳥を取ってお菓子にしている人と出会います。
たくさんの不思議な星と人に触れ合い、ジョバンニは「本当の幸せを探したい」と考え始めます。
「銀河鉄道の夜/宮沢賢治のあらすじ4」ー 友達との永遠の別れ
ジョバンニは皆の本当の幸せを探す決意をしますが、
ジョバンニにもカムパネルラにも本当の幸せが何なのかはわかりませんでした。
カムパネルラは「本当にいいことをしたら、いちばん幸せなんだ」とジョバンニに言います。
続けて「だからお母さんは僕を許してくださると思う」…と。
幸せが何かはわからないままでしたが、
それでもジョバンニは「僕たちどこまでも一緒に進んでいこう」とカムパネルラに語りかけます。
しかし、そこにカムパネルラの姿はありませんでした。
カムパネルラはいつの間にかいなくなっていました。
気が付くとジョバンニは元いた丘の上に1人で戻っていました。
町へと降りていくと、ジョバンニはカムパネルラが死んだことを知らされました。
カムパネルラはいじめっ子だった同級生を助けるために川へ飛び込み、おぼれ死んでいたのです。
カムパネルラの死を知ったと同時に、ジョバンニは父親がもうすぐ帰ってくることを知らされます。
ジョバンニはいろいろなことで胸がいっぱいになり、何も言えないままただ一目散に走りだしていました。
以上が『銀河鉄道の夜/宮沢賢治』のあらすじと要約です。
ジョバンニは死んだはずのカムパネルラと出会い、銀河鉄道で旅をします。
不思議な経験をするうちに、いつしかジョバンニは”幸せは何か”を考え始め、
カムパネルラは「本当にいいことをする=幸せ」だと言います。
まさにここが「銀河鉄道の夜」のクライマックスでしょう。
カムパネルラはいじめられているジョバンニを助けられないことに罪悪感を感じていたはずですが、
最後には溺れそうになっている同級生を助けるという”本当にいいこと”をします。
だから、自分は幸せで自分の死をお母さんは許してくれるだろう…と。
そこまで言ってカムパネルラはジョバンニの前から姿を消します。
一方のジョバンニは、元の世界に戻ってからカムパネルラの死を知ると同時に父親の帰国も知らされる。
このときのジョバンニの感情はどんなものだったのでしょうか。
原作を読んでみるとジョバンニの人間性がよくわかるため、どんな気持ちだったか推測することはできます。
ただこれは個人的な感想に過ぎないので、ぜひご自身で一読して「本当の幸せとは何か」について考えてみてください。
きっと悲しくも美しい、幻想的な旅へとあなたをいざなってくれるでしょう。
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