”東野圭吾” といえば「容疑者Xの献身」が有名ですが、
ミステリーファンであれば「仮面山荘殺人事件」も必ず名前が挙がってくるでしょう。
私自身、クローズドサークルに限れば「仮面山荘殺人事件」はトップ10に入るほど好きな作品であり、
同時に嫌いな作品でもあったりします…(笑)
今回は『仮面山荘殺人事件/東野圭吾ーネタバレ・あらすじ・解説・要約』として
1、登場人物の説明
2、背景
3、ストーリー概略(ここまでネタバレなし)
4、大どんでん返しの結末(ネタバレ)
の4つにわけて、”わかりやすく” 説明していきます。
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仮面山荘殺人事件/東野圭吾|ネタバレ・あらすじ・解説・要約を10分読破!
11人の登場人物|仮面山荘殺人事件/ネタバレ・あらすじ・解説・要約
まずは『仮面山荘殺人事件/東野圭吾ーネタバレ・あらすじ・解説・要約』として、
11人の登場人物についてまとめておきます。
高之:主人公
朋美:高之の婚約者、3ヵ月前に事故死
伸彦:朋美の父、会社社長
厚子:朋美の母
利明:朋美の兄、父親の会社の部長
雪江:朋美のいとこ、ベッピンさん
木戸:朋美のいとこ、医者、雪江のことが好きでウザいキャラ
桂子:朋美の親友
玲子:伸彦の会社の秘書、頭がキレる
ジン:強盗の一人、小柄で頭が少しだけ頭がキレる
タグ:強盗の一人、大柄で頭は良くない
以上の11人がストーリーに深くかかわってくる登場人物です。
名前は覚えなくても理解できるように書いていくつもりなので、
なんとなく目を通しておいてください<(_ _)>
では、続いて「物語の背景」についてまとめておきます。
物語の背景|仮面山荘殺人事件/ネタバレ・あらすじ・解説・要約
ここからは『仮面山荘殺人事件/東野圭吾ーネタバレ・あらすじ・解説・要約』の「背景」です。
まず、「高之(主人公)」と「朋美」は近々結婚する予定でした。
2人の出会いは ”交通事故” で、「朋美」がスピードを出しすぎ、
前を走っていた「高之(主人公)」と衝突したことで仲が深まっています。
このとき、「朋美」は片足をなくすほどの怪我を負っていて、
足がないことをコンプレックスに感じ、事故のあとは車の運転には人一倍注意をしていました。
2人は順調に愛をはぐくみますが、
ある日「朋美」が ”車の運転を誤って(?)”、崖から転落死します。
その日、「朋美」は生理痛を和らげるために ”鎮痛剤” を飲んでいるはずでしたが、
「朋美」のピルケース(薬入れ)には鎮痛剤がしっかり2つ入ったままでした。
警察は「朋美」の死を、居眠り運転などをしたことによる ”事故死” として結論付けます。
しかし、 ”事故死” には納得できない点が多くありました。
「運転に注意深かった朋美が居眠り運転…?」
「なぜ鎮痛剤を飲んでいなかった…?」
「もし、鎮痛剤が ”睡眠薬” に置きかえられていたとしたら…!」
そして、「朋美」の死に不信感を抱いていた ”犯人” が、ついに動き出します…。
以上が『仮面山荘殺人事件/東野圭吾ーネタバレ・あらすじ・解説・要約』のざっくりとした「背景」です。
さっそく「ストーリー」に移っていきましょう。
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ストーリー|仮面山荘殺人事件/ネタバレ・あらすじ・解説・要約
『仮面山荘殺人事件/東野圭吾ーネタバレ・あらすじ・解説・要約』の詳しい「ストーリー」です。
最後に少しだけネタバレを含むので、そこは ”注意書き” を加えてあります。
また、少し悩みましたが、”私自身読んでいたときの感想” を差しさわりない程度にはさむことで、
言葉では表しにくい ”ストーリー全体の違和感” を少しだけ再現しています(嫌な方は読み飛ばしてください)。
それでは、物語は今、動き出します…。
仮面山荘への招待
「朋美」の死から3カ月がたったころ、
「高之(主人公)」は「伸彦(朋美の父)」から別荘(=仮面山荘)に来ないかと誘われます。
「高之(主人公)」は仕事で「伸彦(朋美の父)」にお世話になっていることなどから、
別荘行きを快諾します。
別荘には、「高之(主人公)」のほかに、
「伸彦(朋美の父)」、「厚子(朋美の母)」、「利明(朋美の兄)」、「雪江(朋美のいとこ、ベッピンさん)」、
「木戸(朋美のいとこ、雪江のことが好き)」、「桂子(朋美の親友)」、「玲子(伸彦の会社の秘書)」、
の7人がいました。
別荘ではそれぞれが余暇を満喫し、夜を迎えます。
その日の午前4時、「高之(主人公)」はドアをたたく音で目を覚まします。
そこには「雪江」が立っていて、台所で物音を聞いたと言ってきました。
「高之(主人公)」は不審に思い、「雪江」とキッチンへ向かったとき、
不意に腕をつかまれます。
”騒ぐな、静かにしろ”
そこにいたのは、「ジン」という小柄な男と、「タグ」という大柄な男でした。
銀行強盗と主人公たち
どうやら2人の強盗(「ジン」と「タグ」)は、なにか犯罪(のちに銀行強盗と分かる)を犯してこの別荘に逃げ込んできたようであり、
3人目の仲間が到着するまでの、最低1日は別荘にとどまるという事でした。
強盗たちは、別荘の各部屋を回り、8人の滞在者を一カ所に集めました。
そして、銃を突きつけ、仲間が到着するまでじっとしているよう要求します。
主人公たちは抵抗しようと試みますが、
結局はすべて失敗に終わり、強盗におびえながら朝を迎えるのでした。
”無能な警官” と ”玲子のSOS”
そして朝。
主人公たちは一晩中休めなかったため、「厚子(朋美の母)」が体調を崩し、
「伸彦(朋美の父)」がカーディガンを取ってこようと立ち上がりますが、「ジン(小柄の強盗)」は一切認めようとしません。
その時、突如呼び鈴が鳴り、玄関には警官が立っていました。
どうやら警官は、”この辺りに銀行強盗が逃げ込んだかもしれない” と考えていて、
周囲の別荘を調べているようでした。
「ジン」の指示で「高之(主人公)」が応対することになりますが、
「高之(主人公)」が指などで警官にSOSを伝えようと試みるものの、警官は全然気づく気配がありません。
その後、警官は何事もなく立ち去ってしまいましたが、
帰り際に ”車のドアが半開きになっている” と指摘してくれます。
その車は「玲子(伸彦の会社の秘書、頭がキレる)」のもので、
玲子は車のドアを閉める際、機転を利かせて地面に ”SOS” と書き記しました。
ひょっとしたら、次に警官が立ち寄った時に気づく可能性があると考えたようです。
※ 読んでいたときの私の感想です
(警官がSOSをみたら助かるとでも考えたの…? 頭がいいキャラの玲子さんが…?)
消えたSOS
主人公たちは強盗に対する対抗策を見いだせないまま、夕方を迎えます。
このとき、先ほどの警官がまた訪ねてきました。
再び「ジン(強盗)」の指示で「高之(主人公)」が応対しますが、
ふと「玲子」が残した ”SOS” を確認すると、その文字を書いた地面だけが水で濡れていて、
文字が読み取れなくなっていました。
「だれかか消した…?」
もし、誰かが消したのだとしたら、それは強盗たちではないはずです。
彼らならすぐに ”だれがSOSを書いたのか” を問題視するでしょう。
だとすると、主人公たち滞在者の8人の中に ”文字を消した犯人” がいることになります。
文字を消すには、トイレの窓からホースで水をかけるだけすむため、
犯行は誰にでも可能です。
しかし、SOSの文字を知っているのは、書いた張本人である「玲子」と「高之(主人公)」だけです。
しかも、SOSの文字はトイレの窓からのぞき込みでもしない限り、到底見つけることはできません。
なら、どうやって犯人は文字を消したのか…?
そして、なんの目的で…?
※ 読んでいたときの私の感想です
(監視場所・建物の構図がイマイチはっきりしない…。 本当に推理させる気あるの…? また叙述トリック…?)
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”利明の停電作戦” と ”またしての妨害”
そのまま夜を迎え、今度は「利明(朋美の兄)」が ”停電作戦” を考えつきます。
作戦内容は、タイマーを使って、午後7時にトイレのコンセントをショートさせ、
停電した隙に逃げ出そうというものでした。
そして、「利明」は ”停電作戦” のセッティングを終え、
残りの7人全員に作戦を伝えました。
そして、予定時刻の午後7時…
…
…静寂。
午後7時10分になっても停電する気配はありませんでした。
「伸彦(朋美の父)」がトイレに行き、タイマーを確認すると無残にもそれは壊されていました。
もし強盗たちがタイマーに気づいたのであれば、
必ず ”だれがやったのか” 犯人を追及するはずです。
…やはり、主人公たち8人のなかに ”警察への連絡をさせたくない人物” がいることが確定しました。
では、だれがタイマーを壊したのか…?
タイマーを設置した午後6時~7時の間にトイレに立った人物は何人かいましたが、
だれがいつトイレに行ったのか思い出すことはできませんでした…。
※ このとき、文章では ”不明” となっていますが、
”タイマー設置~午後7時の間” にトイレに行った順番は、
「利明(兄)」⇒「高之(主人公)」⇒「厚子(母)」「伸彦(父)」(順番不明)⇒「桂子(親友)」⇒「木戸(いとこ)」です
※ 読んでいたときの私の感想です
(1時間で6人もトイレに行かせてくれる強盗って…w 停電ごときでどうにかなると思ったの…?(鍵は施錠され、強盗は銃を所持しています)
トイレに行った順番が全くわからないなんてことある…? 犯人がタイマーを壊した後でだれかがトイレに行ったらすぐバレるじゃん…。 そのほか、違和感満載)
そして、強盗には不可能な殺人が発生する…
”停電作戦” が失敗に終わったころ、強盗の一人である「タグ(大柄で頭の悪い方)」が急に眠りだします。
どうやら ”なにものか” が「タグ」に睡眠薬を盛ったようでした。
その結果、8人を監視するのが「ジン(小柄)」一人になってしまい、
「伸彦(父)」の提案で、主人公たちは部屋に戻れることになります。
※ 部屋のドアを監視するだけで済むため
ただし、「厚子(母)」だけは人質として「ジン(小柄)」のそばにいることになりました。
ーそして、翌朝。
「タグ(大柄)」が起きたことで、「ジン(小柄)」が主人公たちを起こして回りますが、
「雪江(べっぴんのいとこ)」だけ反応がありません。
「雪江(べっぴん)」の部屋の中を確認すると、
そこには背中をナイフで刺された雪江の死体がありました。
夜は1晩中、「ジン(小柄)」が部屋の出入りを監視していたため、
殺人が起こるはずなどないように感じられました。
しかし、「ジン(小柄)」は1度だけトイレに行っており、
そのすきに犯行が行われたのではないかと考えられました。
「雪江(べっぴん)」の部屋からは、
”ドアを開けて待っておくように” と書かれたメモ用紙が見つかり、
また、「朋子(事故死した主人公の婚約者)」が死んだ日の日記が破られた「雪江(べっぴん)」の日記も見つかりました。
そして、主人公たちは「朋子」と「雪江」の死を関連付けて考え始めます。
実は「雪江」は「高之(主人公)」のことが好きで、
「朋子」が邪魔だったから殺したのではないか…?
そのことを知った犯人が復讐のために「雪江」を殺したのではないか…?
実際に、「高之(主人公)」は「雪江」に好意を持たれていたという実感はありました。
もし本当に「雪江」が「朋子」を殺したのだとしたら、
犯人はどうやってそのことを知ったのか…?
また、どうして強盗が現れたこんな日に殺害に及んだのか…?
犯人はだれで、どうやって ”SOS作戦” と ”停電作戦” を妨害したのか…?
少なくとも一連の犯人は ”強盗” ではなく、”主人公たち” の中にいるはずです。
そして、事件は解決へと ”導かれ” ます…。
解決…?
強盗たちと主人公たちは一悶着あり、
強盗は ”殺人犯がわからなければ皆殺しにする” と言い放ちます。
そして、主人公たちはお互いを疑い合い、本気で犯人探しを始めます。
※ ここから先、「一応の解決編」として、ややネタバレが含まれます
探偵役となったのは、敏腕秘書の「玲子」でした。
まずは ”SOS作戦” を誰が妨害したのか。
”SOS作戦” を知っていたのは、作戦実行者の「玲子」とそれを見ていた「高之(主人公)」だけのように思われました。
しかし、もう一人だけ ”SOS” を発見することができた人物がいたのです。
それは「厚子(朋美の母)」が体調を崩し、
カーディガンを取ってこようと立ち上がった「伸彦(朋美の父)」でした。
どうやら立ち上がったときに窓を除くと、”SOS” の文字が発見できる立地だったようです。
※ ネタバレ補足
ただし、「伸彦(朋美の父)」が立ち上がったのは、文中では ”SOS” が書かれる前の出来事です
次に ”停電作戦” の妨害について。
”タイマー設置~午後7時の間” にトイレに行った順番は、
「利明(兄)」⇒「高之(主人公)」⇒「厚子(母)」「伸彦(父)」(順番不明)⇒「桂子(親友)」⇒「木戸(いとこ)」
の順であることが議論でわかり、最後にタイマーを確認したのは「木戸(いとこ)」だと考えられました。
しかし、タイマーが鳴らないことを不審に思い、最初に確認に行ったのは「伸彦(父)」です。
「伸彦(父)」は、”タイマー設置~午後7時の間にトイレに行ったとき” にタイマーの時間を20分ほどずらしておき、
午後7時過ぎに確認に行ったときに、タイマーを壊したのです。
以上の ”SOS作戦” と ”停電作戦” の妨害が「伸彦(父)」の仕業であったことが証明(?)されたことから、
「伸彦(父)」は罪を認めたかのような態度を取り、「玲子」はさらに追及します。
”「朋子」が死んだ日、「伸彦(父)」が確認したときにはピルケースには鎮痛剤が入っていなかった”
”しかし、「雪江」がピルケースに触った後、なかったはずの鎮痛剤がなぜか入っていた”
”つまり、ピルケースに鎮痛剤を補充できたのは「雪江」しかいない”
”「雪江」は「朋子」のピルケースにあらかじめ睡眠薬を入れておき、事件後鎮痛剤を補充したのだ”
…と。
そして、急に「伸彦(父)」窓から飛び降り、下の湖に飛び込んで姿を消しました。
「雪江」殺しの犯人は「伸彦(父)」だった
…
…のでしょうか…本当に…?
以上が、少しネタバレを含んだかもしれませんが、
『仮面山荘殺人事件/東野圭吾ーネタバレ・あらすじ・解説・要約』の詳しい「ストーリー」でした。
もちろん、これで終わりではありません。
最後に全体をひっくり返す ”大どんでん返し” が待っています…!
大どんでん返しの結末(ネタバレ)|仮面山荘殺人事件/ネタバレ・あらすじ・解説・要約
最後は『仮面山荘殺人事件/東野圭吾ーネタバレ・あらすじ・解説・要約』の「結末」です。
ここからは「100%ネタバレ」になるので、少しでも本作に興味のある方は読まないでください!
私の拙い文章では東野ワールドを全く再現できていないため、できれば書籍を購入することをおススメします。
…では、大どんでん返しのスタートです。
「雪江」殺しの犯人が「伸彦(父)」だったと分かったことで、
強盗たちは、主人公たちを殺すのをやめ、全員を部屋に戻します。
ただし、「高之(主人公)」だけは人質として、一人ラウンジに置いて行かれます。
…そして、いくばくかの時が過ぎ…物音が…。
「静かにするんだ」
そこには湖に飛び込んだはずの「伸彦(父)」がいました。
「伸彦(父)」は戻ってきた理由を「高之(主人公)」に告げます。
「実は雪江が朋子を殺したことに疑問を感じ始めている」
「たしかに私も雪江が犯人だと決めつけて彼女を殺してしまった」
「しかし、彼女を殺す時、彼女は ”殺していない…でも同罪だ” と私にいったんだ」
「確かに彼女は、ピルケースに鎮痛剤を補充したが、ひょっとしたらだれかをかばったんじゃないか」
「彼女は朋子殺しの犯人がわかり、その人をかばうために…」
…
…
…「高之(主人公)」は話を聞き終えると、「伸彦(父)」の首を両手で絞め始めていた…!!
実は「高之(主人公)」は婚約者である「朋子」よりも「雪江」のことを好きになっていて、
「朋子」のことを疎ましく感じるようになってです。
そこで「高之(主人公)」は「朋子」の鎮痛剤を睡眠薬と取り換え、「朋子」の殺人をはかったのでした。
「高之(主人公)」はピルケースに ”薬” が入っていたため、
自分は「朋子」を殺していないと思い込んでいましたが、
実際には「雪江」が鎮痛剤を補充していただけでした。
…しかし、まだ物語は終わりません。
「高之(主人公)」が「伸彦(父)」の首を絞め殺す前に、
突然明かりがともります。
そこには「玲子」や「利明」といった滞在者に加えて、「ジン」や「タグ」の姿もありました。
…そして、死んだはずの「雪江」の姿も。
実は一連の ”強盗” と ”殺人” はすべて狂言で、
ただ「高之」の犯行と殺意を確かめるために用意された舞台だったのでした。
「高之」とすでに面識のあった「伸彦」「厚子」「雪江」を除いて、
ほかの人物はすべて役者だったのです。
「高之」は見事に罪をさらけだしてしまいました。
そして、「高之」の知らない事実も明かされます。
・ 実は「朋子」は鎮痛剤が取り換えられていることに気づいていた
・ 「朋子」はそれを「高之」の仕業だと気付いた
・ 結局、睡眠薬は飲まず、裏切られた絶望のために自殺したのだ
…と。
ラストシーン
雪江「どうして…朋ちゃんを裏切らないでって約束したのに」
高之「もう幕だろ」
以上が『仮面山荘殺人事件/東野圭吾ーネタバレ・あらすじ・解説・要約』の「結末」です。
ちょっと詳しく書きすぎたと、現在猛省しています…(笑)
少し熱くなりすぎました。
私が「仮面山荘殺人事件」を初めて読んだのはもう10年以上前で、
当時は「どうせ叙述トリックでしょ」とたかをくくっていて、
実際推理通りにストーリーが進んでいそうだったので大そう不満だったことをよく覚えています。
これは別に私の推理力が高かったらというわけではなく、
東野圭吾さんのファンであれば、かなり展開が読みやすかったと思います。
しかし、10年越しに読み返してみると、思っていた以上に完成度が高く、
昔は ”なんとなく違和感を感じる” という程度だったのが、
緻密な計算のもと誘導されていたということに気づかされます。
例えば、 ”SOS作戦の妨害” なんかは、
時系列的に「伸彦立ち上がる ⇒ 玲子がSOSを書く」という順序だったため、
伸彦がSOSを確認するタイミングはありません。
そのほか、あげていけばキリがないほどですが、
できれば実際に読んで「作者の意図」を感じ取ってみるのも一興ではないかと思います。
また、言い訳じみた補足をしておくと、「仮面山荘殺人事件」を読み返してから一気に記事を書いているので、
何か勘違いをしていたり、重要な箇所が抜け落ちていたりする可能性があります。
というか、ほぼ間違いなく不適切な文章になっているはずです。
今回、「仮面山荘殺人事件」の【ネタバレ・あらすじ・解説・要約】などという大それた記事タイトルにしたのは、
不遇な扱いを受けている本作をできるだけ多くの方に知ってもらいたかったからです。
個人的には東野圭吾作品のなかでトップ5には絶対に入るほどの良作だと感じていて、
タイトルのセンスのなさ(笑)や発行時期が悪かったことなどから有名になっていないだけだと強く信じています。
そのため、ここまでの蛇足に満ちた長文を読んでくださった読者の方には、
ぜひ「仮面山荘殺人事件」の本物を買っていただき、独自のサスペンスを存分に堪能していただければと思います。
価格も高くはないはずなので(新品:700円ほど、中古:220~330円ほど)、ぜひご一読あれ!
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